【Al Jazeera 報道】スリランカ経済危機、ラージャパクサ家に火の粉 〜 2022年4月1日

AFP の引用としてラージャパクサ一族の紹介記事。

・スリランカでは、1948年の独立以来最悪の経済危機に国民の怒りが沸騰し、何十年にもわたってスリランカ政治を支配してきた一族に向けられている。
・3月31日(木)夜遅く、数百人の群衆が、ラージャパクサ4兄弟の1人、現大統領のゴタバヤ・ラージャパクサ氏の自宅に押し入ろうとした。一晩の暴動で少なくとも45人が逮捕された。
・AFP通信が、数十年にわたって政治に影響力を持つ一族を紹介している。

マヒンダ・ラージャパクサ首相(76歳)
・一族のカリスマ的なトップ、現首相。
 2004年に首相に就任、05年〜15年には大統領を務めた。
数十年にわたる内戦を残忍な軍事攻勢で終結させた。09年5月にタミル人分離主義者を鎮圧し、シンハラ仏教徒の大多数の支持を得ている。
 国連によると、内戦最後の数週間で、非戦闘地域に追いやられた約4万人がスリランカ軍に爆撃され、血まみれの死を遂げた。死者数を否定、残虐行為の疑いに関する国際的な調査も拒否している。国内調査では、戦争犯罪の調査や訴追をもたらすことができなかった。
彼の統治下でスリランカは中国に接近し、インフラプロジェクトを目的に約70億米ドルを借りたが、その多くは汚職にまみれた白い象と化した。

ゴタバヤ・ラージャパクサ大統領(72歳)
・マヒンダ政権下で国防長官の要職として軍と警察を管轄。
・悪名高い「ホワイトバン事件」で反対派を何十人も拉致、「失踪」させた暗殺部隊の背後にいると非難されているが、これを否定。
・身内からは「ターミネーター」と呼ばれ、短気な性格で敵対勢力から恐れられている。

大統領として、スリランカの経済危機をもたらした。
 外貨不足が深刻化し、政府は多くの輸入を禁止、必需品の深刻な不足を招いた。
・観光業に大きく依存するスリランカ経済は、2019年の連続爆破テロ事件、続くコロナ危機で大打撃を受けたが、専門家の多くは、長年にわたる慢性的な財政赤字や無分別な減税など、ラージャパクサ一族の経済失政が原因だと述べる。

バシル・ラージャパクサ財務大臣(70歳)
・マヒンダ政権下で経済運営を担った。
BBCのインタビューでは、政府との契約から得ていた手数料を指して「ミスター10パーセント」と呼ばれた。
・前政権は、彼が国家財源から何百万米ドルも吸い上げたとの疑いを立証できなかった。現政権になり、彼に対する全訴訟が取り下げられた。

チャマル・ラージャパクサ灌漑大臣(79歳)
・マヒンダ政権下で国会議長、海運・航空大臣も務めた。ゴタバヤ政権では灌漑大臣で、国防部門のナンバー2。
・元警察官で、世界初の女性首相となったシリマボ・バンダラナイケの私的ボディーガードを務めたこともある。

ナマル・ラージャパクサ大臣(35歳)
・マヒンダ氏の長男で弁護士。マヒンダ氏が大統領にしようと育てていると見られている。
・2010年に24歳で国会議員となり、現在は青年・スポーツ担当大臣を務める。
・父マヒンダ氏が政権を担た10年間、彼はどの役職にも就かなかったが、大きな影響力を持っていた。
・前政権時にマネーロンダリングなど汚職容疑で訴えられたが、本人は否定。

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