経済ニュースで知るスリランカ 〜 2021年10月16日

アーユーボワン!

出入国管理当局前に長〜い行列。
スリランカ経済が悪化するなか、出国のためにパスポートを求める人が増えていると言われる。

ってイラスト。笑いごっちゃないよねぇ。

スリランカのコロナ関連ニュース

今朝時点、スリランカ国内の
感染者530,421人(前日比 666人増)
死者:13,449人(前日比 20人増)

保健当局は新たな保健ガイドラインを発表。10月末まで。

・10月21日(木)まで州を跨ぐ移動を制限
・夜間(午後10時〜翌午前4時)外出禁止
・飲食店でのイートインを定員の30%を上限に再開、アルコール提供は不可 ほか

スリランカのビジネスニュース

10月11日(月)〜15日(金)の週、コロンボ株式市場(CSE) は若干の下落。
株式指数(ASPI)は 9,623.81。前日比 0.02%⤴️、前週末比 0.6%⤵️。

為替↓、公式レート。

中央銀行幹部は、
政府の物価統制解除により、近くインフレ率が急上昇するだろうと述べた一方、2桁台のインフレ率は否定。

【同幹部の発言】
・グローバルでのエネルギー価格が急激に上昇。原油価格が62%、LPガスが74%、石炭が202%上昇。
 加えて、乳製品やシリアル、砂糖、粉ミルクの価格も上昇傾向にある。
世界的な商品価格の高騰、一部必需品の小売上限価格の撤廃により、短期的なインフレ圧力が発生すると予想。短期的にはインフレ率が、目標水準4〜6%からやや乖離する可能性があるが、2桁台のインフレは想定していない。

カブラール中央銀行総裁は、中古車の輸入に際し、
国外から持ち込んだ外貨による購入と税金の支払いを認める案を検討していると述べた。

同総裁は、
輸入規制が続く自動車の価格が高騰して「バブル」が発生しており、金融システムに害が及ぶ可能性があると述べた。

Kida
Kida

まだ中銀限りの検討、のようですが、国内での外貨(米ドル)流通を認めることになりますよねぇ。
得意のパッチ当て、で「自動車関連取引に限り認める」みたいなこと? 今は観光(ホテル)では認められてたはずですが、広がりますかねぇ。

農業当局は、13日(水)にリトアニアから「有機塩化カリウム」3万トンを輸入、国内での配布を開始したと発表。

専門家は、輸入された肥料は有機ではなく、政府が主張する化学肥料の使用禁止を違反していると述べる。
農民は肥料を求め、毎日抗議デモを行っている。

杉山大使は、パティラナ・プランテーション大臣と会談。
日本が、セイロンティーのブランド強化にあらゆる支援を提供すると述べた。

航空業界団体幹部によると、
冬シーズンに向けたスリランカへの航空便の乗客予約が急増しており、観光業復興に前向きな観測を持っている。

予約の多くがが中東欧からで、来月にはロシア人観光客約1,000人が訪れる見込み。ロシア便の飛行機はほぼ満席だという。

10月15日(金)、サブリー法務大臣はコロンボ・ポートシティを視察。
同大臣は、ポートシティは最も期待が大きい多角的開発計画であり、スリランカに魅力的な価値を提案する第一歩になると述べた。

シンクタンク Advocata Institute はスリランカの価格統制を分析するレポートを発表。
政府による一部必需品の小売上限価格の撤廃は正しい方向への一歩で、競争を促進、生産性を向上させることが価格を安定させる最良の方法だと主張。

【リンク】Advocata レポート:Price Controls in Sri Lanka

【同レポート抜粋】
・歴代の政府は、競争市場の創出につながる厳しい改革を行う代わりに、公平性に対処するために価格統制を行ってきた。
・価格は、消費者の無限の欲求をできるだけ満たすために、限られた資源をどう配分するかという社会経済問題の解決に中心的な役割を担う。価格がこの機能を果たし、より多くの消費者の欲求を満たすことができれば、経済に最良の結果となる。
粉ミルクや小麦粉など食品、LPガス、セメントの価格統制撤廃の決定は、正しい方向への一歩。

価格統制は、モノ不足、配給、闇市場の形成、低品質な代替品への置換えなどの歪みを生じさせる。最貧困層消費者の保護を目的に導入することが多いが、再分配の手段としては非常に非効率的。
・また、急激な値上げは短期的には低所得者層に悪影響を及ぼすため、値上げを徐々に行い、消費者の順応と安価な代替品への移行を進めるべき。
・行政による統制価格は財政に大きな負担をかけ、多額の借金や負債につながる。潜在的なインフレ圧力を覆い隠し、金融政策にも影響を与える。

競争を促進し、生産性を向上させることが、生活にかかる費用を減らす。そのために参入障壁を取り除き、経済の規制を緩和する必要がある。
・典型例がセメント業界。2社が独占、操業工場数を政府が規制し、競争が制限されている。新工場設立には既存事業者が優先され、新規投資や競争的な価格設定が制限されている。
 輸入品にはパラ関税(CESS)が適用され競争力が低下。国内で生産すれば輸入品は不要との理解は誤っており、輸入品の脅威が競争力を高め、低価格と消費者の利益を拡大させる。国内生産者に生産性と競争力を向上させ、全方面に利益をもたらす。
・LPガス業界も同様。市場には国営 Litro Gas Lanka Ltd と LAUGFS Gas PLC の2社しか存在しない。政府による厳格な価格管理と新規参入の障壁が、効率的な市場の発展を妨げている。この業界は資本集約度が高く、貯蔵施設の不足が最大の参入障壁。共通の貯蔵施設の使用を認め、流通機会を増やすことで、業界の競争力が高まり長期的には価格に下落圧力がかかる。

この数か月の経験から、価格統制が経済に与える悪影響は明らか。
・政府は価格統制撤廃によるインフレ圧力を懸念しているが、単発の価格上昇がインフレ期待値や賃金交渉に影響を与えることはない。中央銀行が金融政策で目標インフレ率4〜6%に抑えるという信頼性が必要。
政府は公平性への対処を理由とする価格統制は控えるべき。むしろ、競争力をもたらすビジネス環境を整備し、供給を促進することが、価格を抑える最善の解決策。
・現在の価格上昇への貧困層支援には、現金給付を行うべき。

Kida
Kida

首がモゲるほど納得。このとーり。

インドもね。

Kida
Kida

お隣どうしでまったく同じことやってるって。。。
こういう政策を見てると選挙って最善じゃないよね、って思うけど、代わりもわかんないんですよね。

人生にはムダも必要、な情報(今日のムダ)

スゴイ。

ストゥティ! (ありがとう!)

コメント

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