ニュースで知るスリランカ 〜 2020年6月23日

アーユーボワン!

今日の記事のうち、一番長い記事を書いていた途中で
画面が真っ黒に。。。 泣いた。
保存はこまめに、って、人生で何十回心に刻んでいるんだろう。

スリランカのコロナ関連ニュース

今朝の時点で、スリランカ国内の感染者 1,951人(前日比 1人増)、死者 11人(増減なし)。

コロナウイルス感染者の発生により、
4月24日(金)から閉鎖されていた
ウェリサラ海軍基地の活動を明日から再開。

計 901人の海軍関係者が感染、785人は回復。
6月18日(木)以降、ウェリサラ海軍病院ではコロナ感染者は発生していない。

スリランカのビジネスニュース

2020年5月の製商品輸出額は、
前月の2.77億米ドル(約296億円)からは回復したものの、
前年同月比 37%減の 6.02億米ドル(約644億円)。

・アパレル縫製: 2.19億米ドル(前年同月比▲48%、約 513億円)
・紅茶: 1.08億米ドル(前年同月比▲14%、約 116億円)
・ゴム製品: 0.51億米ドル(前年同月比▲36%、約 55億円)
・ココナッツ製品: 0.25億米ドル(前年同月比▲9%、約 27億円)

全国消費者物価指数(NCPI、2013年=100)の
2020年5月の総合インフレ率は、
前月の 5.9% から 5.2% に低下。

食料品インフレ率は前月の 12.2% から 11.1% に低下。
野菜・鮮魚・ダール・ココナッツオイルの価格が上昇、
玉ねぎとココナッツの価格が大幅に下落。

2020年4月の国外労働者からの国際送金は、
コロナ危機による航空便の停止などの影響で、
前年同月比 32.3%減の 3.75億米ドル(約401億円)。
2020年 1〜4月の累計では、前年比 9%減の 19.75億米ドル(約1,113億円)。

観光客数は、2020年4月の到着はゼロ。
2020年 1〜4月の累計では、前年比 44%減の507,311人。
観光収入は、2020年 1〜4月の累計で 44%減の 9.56億米ドル(約1,023億円)と想定。

スリランカ・日本の二国間関係。
長いですが、多めに和訳。

【日本・スリランカ関係概要】
・1951年サンフランシスコ講和条約の遺産を基に、スリランカは日本からの戦争賠償金を自主放棄、70年近くにわたり友好的な二国間関係を維持。
・2002年以降、日本はスリランカの和平プロセスに重要な政治的役割を積極的に果たした。両国は宗教的価値観を共有、広報文化外交を強化し、強い結びつき。
歴史的に日本は、能力開発や財政支援の形で政府開発援助(ODA)をスリランカに提供。1965年〜2018年の間、総額 約102億米ドル(約 1.09兆円)を提供。
 2015年〜19年の間、日本の貢献は諸外国からの支援のうち平均 14%を占め、開発パートナーとしての重要性を示している。
・スリランカは長期にわたって大規模なODAの恩恵を受けてきたが、日本の対スリランカ対外直接投資(FDI)は限定的。日本から南アジアへのFDIにおいて、スリランカのシェアはごく一部。
・スリランカと日本の貿易総額は 9.64億米ドル(約1,031億円)で、スリランカは 約 3億米ドル(約 321億円)の貿易赤字。
 2019年、スリランカの商業輸出のうち 3%が日本向け。スリランカから日本への輸出品目は、船舶のほか、コーヒー・紅茶・スパイスなど。一方、スリランカは主に自動車や機械器具を輸入。

【コロナ危機後の二国間関係深化のチャンス】
・両国の強い外交関係により、スリランカの貿易・投資機会を促進できる可能性。
FDK、トヨタ自動車、ノリタケなどの日本企業はここ数年、スリランカに多額の投資を行っており、両国の関係が、援助から FDI中心に移っていることを示している。
 今後、コロンボ・ポートシティやハンバントータ港などの魅力的な投資機会を通じ、この変化をさらに加速。
・ポートシティは、アジアで最先端のスマートシティになる可能性を秘めた経済特区(SEZ)として設計。ハイテクや金融サービス分野のグローバル投資家を誘致、スリランカをサービス主導経済に転換することを目的。
・ハンバントータ港の開発は、貿易量の増加に対応しつつ、隣接する工業地帯は、ハンバントータの戦略的立地と地域市場アクセスを活用したい産業に魅力的な投資機会を提供する。
 2019年には、ハンバントータ国際港グループ(HIPG)と日本郵船(NYK)の間で、同港を経由した自動車輸送を行うターミナルサービス契約(TSA)が締結されている。日本のFDIはさらに拡大、自動車修理や組立工場などの高付加価値サービスへの投資の可能性がある。

日本企業は、アジア〜中東・ヨーロッパを結ぶ立地条件の優位性を生かした投資が可能。地域の海運ハブとして、スリランカは港湾インフラ整備に投資しており、増大する貿易量に対応可能。
・南アジア地域でのスリランカの戦略的地位は、インド・パキスタンとの自由貿易協定によって強化。貿易障壁撤廃により二国間貿易を促進、日本の投資家にスリランカでの製造・近隣市場への輸出機会を提供。
スリランカは、さらに包括的かつ有益な貿易条件を追求し、広大なインド市場へのアクセス拡大を目指すべき。非関税障壁の撤廃がその一つであり、スリランカで製造された商品の大量輸出を容易にし、インド市場へのアクセス強化が可能となる。

スリランカのIT部門は年々成長、国際的競争力が高まっている。
 2019年、ITセクターの輸出収益は 前年比 6%増の 9億米ドル(約 963億円)。アジリティ、人材、高品質が評価されており、コロナ機器後の世界では技術的な依存度がさらに高まると予想され、成長可能性がある。日本からの FDI 誘致にも取り組める。

【結論】
・スリランカと日本の二国間関係には、さらに深い協力の余地。コロナ危機は各国に現在の外交・経済関係の見直しを迫り、スリランカにとっては既存の二国間関係を強化する絶好の機会。日本からのFDI誘致は、スリランカが、日本との経済外交の促進・魅力的な投資機会のアピールをできるかにかかっている。

Kida
Kida

日本との関係を、歴史・援助も含めてまとめた記事。
昨日 6月22日のニュースでの米中の記事のように、
政治が問題とならないところに、
日本とスリランカの関係の特徴が出るな、と思います。

日本からの投資はまだこれから、で、
「貿易の要衝」「物流ハブ」はもちろん大きな価値ですが、
日本から見るとちょっとが遠くて、
間に東・東南アジアという魅力があるのが現実。
人材育成、ビジネスのしやすさ、透明性など、
プラスした価値が必要だな、と思います。
ただ、立地は不変の価値なので、これはすごい利点。
これからだー!

大統領は経済界に対し、以下を発言。
・輸入制限と金融支援により産業セクターを支援。一桁金利など基盤は提供。
ほうきから医薬品に至るまで、さまざまな商品の国内製造にて、産業界が成果を示すよう期待。
経済界は、消費者のニーズを満たし、新産業創出・新技術導入をせねばならない。

記事の最後では、スリランカでは輸入保護により
非輸出型のビジネスを保護してきた一方、
アパレル産業は輸入保護なしで発展してきた、と指摘。

スリランカの財政・債務問題。

・スリランカは、財政収支と経常収支の両方で赤字が続き、2019年はそれぞれGDP比 6.8%、2.7%を占め、国は財政運営と債務返済のため債務支援を求めざるを得なくなっていた。
・2015年から2019年への債務の変遷は次のとおり。
 債務総額: 8.7兆ルピー(約 5.2兆円)→ 13.03兆ルピー(約 7.8兆円)
 GDP比:76% → 86.8%
 (この間、GDP増は 4.2%の一方、債務の増加はほぼ50%)
 対外債務割合:42% → 49%
 対外債務に占める外貨建て債券発行額:27%(21.5億ドル)→43%(44億ドル)


・スリランカは今後も対外的に債務発行せざるをえず、国際的な債務市場へのアプローチを改善する必要があり、以下を提案する。

① ソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)のターゲット化
 世界の上位15のSWFのうち、ほぼ半分が中東に集中。スリランカの国際ソブリン債(ISB)とスリランカ開発債(SLDB)を中東のファンドに焦点を絞って売り込むべき。
 同様に、シンガポール(スリランカ人の専門家の駐在員がいる国)やノルウェー(かつてスリランカの戦時中に関与した和平仲介国)のほか、日本や中国との歴史的な結びつきを利用して債券市場を開拓できる。

②グリーンボンド市場への参入
 世界で急成長しているグリーンボンド発行を、メガ水力発電や風力発電などの再生可能エネルギーや廃棄物リサイクルプラントなどの国家プロジェクトの資金調達のため、積極的に検討すべき。スリランカは、年間39億ドル(2019年輸出額のほぼ3分の1)を支払い、化石燃料への依存度が高い。
 実際、インドはこれを積極的に追求し、2019年上半期に103億米ドル相当を調達、中国に次ぐ第2位の新興グリーンボンド市場になったと報じられている。

③国家投資機関の設立
 金融専門家で構成する独立した投資機関を設立し、国際的な債券・資本市場を対象とした仕組債発行の戦略を練るべき。

Kida
Kida

債務はあるもんで、避けられないやろ、
だからどう調達するかを考えよう、という前提での議論。
ある意味斬新。

スリランカ初のアメリカ CAP 認定を受けた医療検査施設
Lanka Hospitals Diagnostics (Pvt) Ltd (LHD)
が、ドライブスルー型による血液サンプル採取センターを立ち上げ。

ITスタートアップ企業 Taloslogy Ltd は、
モラトゥワの開発センターのオープンを宣言。

モバイルアプリケーションとプラットフォームの開発、
スマート/IoTソリューション、AIソリューションなどを提供。
カナダ、ヨーロッパ、オーストラリア、カンボジア、ミャンマーで事業展開中。
中小企業向けに最新テクノロジーを提供、
手頃なコストでのデジタル・ジャーニーを推進したいと述べている。

スリランカ航空関係者は、8月に空港が再開されれば、
韓国・中国・オーストラリア・モルディブへの飛行を計画中と語っている。

国営スリランカ航空のパティラーゲ会長は、
コロナ危機からの生き残りに向け、7,500万米ドルの新規融資、
約4億米ドルに及ぶ銀行債務の再編、人員削減を交渉中だと述べた。
2020年3月期の1年間で、スリランカ航空は 約 1.3億米ドルの損失を出していた。

大統領が発表した、スリランカを米の輸出国にするビジョンを受け、
全休耕水田を耕すとの陸軍新組織・農業家畜総局による国家ミッションに、
大手家電メーカー Singer Sri Lanka PLC 社 が協力。

同社は、アメリカ John Deere 社 製トラクターの
スリランカにおける輸入販売代理を務める。

Kida
Kida

日本製中古農機は人気あり、です。
個人だとなかなか所有できないから、
組合などでどう共有できるような仕組みを作るか、
農場のマス化・効率化をどう進めるか、が必要
かと

「マイクロファイナンス女性被害者の会」による寄稿。

リースマフィアによる三輪自動車事業協会会長の殺害は、金融会社による不正違法行為の蔓延を物語る。
略奪的なマイクロファイナンスは、240万人以上の女性を借金の罠に追込み。
 過剰な利息・借金を返済できない女性は、金融会社から、恥や罵声、暴力を受けてきた。
・マイクロファイナンスの返済に、さらに複数の金融機関から借入れ、多くの女性が借金の網にはまっている。金や家財道具を売り、土地を抵当に入れた人も。家庭内での諍い、家庭内暴力を受ける人もいる。
 2020年までに、マイクロファイナンスが原因で約200人が自殺。

スリランカ中央銀行は、金利の上限を35%とする部分的な規制を実施。
 2018年には、干ばつ被害者の債務を免除。
 しかし、この問題への対処としては不十分。
返済できない女性は信用情報局に登録され、認可銀行から排除。金融会社はその女性からの回収のために法的措置をとり、裁判手続きと生活維持のなかで、さらに借金を抱え込む。

・コロナ対策のため中央銀行が発表した6か月間の債務モラトリアムから、マイクロファイナンスの債務は除外。コロナ対策による低金利融資も利用不可能。
・マイクロファイナンスによる債務は持続不可能なレベルに達している。
 債務の帳消し・負担軽減への政府介入と、銀行・金融セクターへの規制制定を要求。

Kida
Kida

泥沼マイクロファイナンス。。。

人生にはムダも必要、な情報(今日のムダ)

どんな状況なんだ。。。

ストゥティ! (ありがとう!)

コメント

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