ニュースで知るスリランカ 〜 2020年5月29日

アーユーボワン!

コロンボのエレベーターもソーシャルディスタンス。
これで 1階から 2階にエレベーターで移動する(逆もあり)スリランカ人が減ることを期待。

スリランカのコロナ関連ニュース

今朝の時点で、スリランカ国内の感染者 1,530人(前日比61人増)、死者 10人(増減なし)。

コロンボ中心地のフォート、Gaffoor Building(ガフォールビル)で勤務中の海軍関係者 200人を隔離。5月27日(水)に、このビルに駐留していた海軍関係者 1名のコロナ感染が判明したため。

広がりませんように。

5月31日(日)、6月 4日(木)〜 5日(金)の終日、全土での外出禁止令。
その他の日は夜間(22:00〜翌朝 4:00)のみ。

来週の 6月 4日(木)〜 5日(金)はなぜだろう? ポヤデー(5日(金))だから?

スリランカのビジネスニュース

5月28日(木)、大統領は、カナダ・ジャマイカ両首相 及び 国連事務総長 とのビデオ会議において、
「この危機は政府やビジネス界がコントロールできる範囲を超えており、無条件での財政支援と債務返済延期による国際社会の支援が必要」 と訴えた。

大統領は、以下も主張。
・各国は、教育、保険、女性と子ども、新たな輸出産業、食料安全保障、環境などの人間開発(Human Development)の側面にフォーカスする必要。
・スリランカの優先事項は、次の開発・発展だったが、2か月に及ぶロックダウンで進展が止まっている。
  – 農業と食料安全保障
  - 環境保護
  - 再生可能エネルギー資源
  - デジタル経済とデジタル政府
  - 地方経済と貧困削減
  - 農村アクセス改善とグリーン都市創造を通じた市場アクセス

・2か月間の実体経済の損失とその正常化のため、外部資金は「開発中心」としなければならない。

新興国経済への影響が深刻ななか、国際社会による大規模な支援が必須、との合意形成は進みつつあり、優先順位と目的を明確にしたアピールは意義があると思います。
我々、ビジネスを通じたスリランカへの貢献を考えている企業も、この政府の取組みを後押しできる事業に商機があります。

グネワルダナ情報大臣は、「スリランカは最大の外国為替危機にあり、これにより輸入制限を課すことになった」と述べた。

同大臣によると、スリランカは例年、220億ルピー(約132億円)を輸入し、110億ルピー(約66億円)を輸出。輸出には、観光・国外からの送金・ITサービスなど「見えない」サービスによる外貨獲得を含み、この金で輸入製品を購入するため貿易赤字につながる構造。
コロナ危機によりこの輸出が減少しているため、輸入を止めることで外貨流出・通過下落に対策。一時、1米ドル = 200ルピーを突破したものの、現在は回復。

コロンボ証券取引所(CSE)、レイ会頭のインタビュー。
とっても長いので、、、一部だけ。のつもりが長くなった。。。
非常に勉強になったので、改めてインタビュー記事としてまとめたいと思います。

レイさんとは、食事したり意見交換したり、でお会いするんですが、ダンディなジェントルマン。かっこよくて頭脳明晰、素晴らしい方です。

・5月11日(月)の取引再開直後の2 日間は下げ幅が大きかったが、その後の市場には「買い」と「買い」の両方の要素。ある程度の安定性と平常性が戻ったと見ている。一部の銘柄については、内戦中の2009年以前の価格水準で取引されているものもあり、チャンスあり。
・5月28日(木)の取引終了時の ASPI は 4,887.16 ポイント、S&P SL20 は 2,057.70 ポイント。市場再開時と比較すると、ASPIは315.53ポイント、S&P SL20指数は110.28ポイント上昇。ASPIは現在、3月13日以来の最高値を記録。

取引再開後、目の肥えた投資家が購入機会を最大限に活用して利益を得ている。市場の長期的な利益を認識している投資家がいることを誇りに思っている。
・外国人投資家は、再開から純流出が見られたが、これはほとんどの地域市場や新興国市場で観察されてきた傾向と一致。
 しかし、外国人投資家は売りだけではない。再開以降、外国人投資家による 31億ルピー(約18.6億円)相当の買いが確認されており、市場の魅力的なバリュエーションが外国人投資家層にも認知されていることを示している。
・国外在住スリランカ人の間でも市場への関心が高まっている。これは当社が長年ターゲットとしてきた外国人投資家の重要なセグメント。

・国外市場でのスリランカ株式のプロモーションを、スリランカ資本市場の進むべき道を伝えながら進める計画。外国人投資家がマクロ経済環境を強く重視していることを考えると、社会経済政策の方向性がはっきりし、強力で安定した政府ができる国会議会選挙後に積極的に行うのが理想と考えている。
・また、スリランカがコロナウイルスの蔓延を効果的に封じ込めたことは、外国人投資家を巻き込む上で大きなプラス。


・企業の資金調達について、伝統的にスリランカのビジネスは負債ベースの資金調達に依ってきたが、コロナ危機後、アクセスが困難になると思う。現実として、多くの企業は負債負担を軽減するために代替の資金源を探すだろう。エクイティベースの資本が企業にとってオープンなものとなり、CSE は市場の幅広い投資家層を通じて、企業に投資家と資本の深いプールへのアクセスを提供することができる。
・一方、CSEには、特に開発プロジェクト等の資金調達のための公的市場の活用や、国家的に重要なイニシアティブへの民間参加という点で、政府の資金調達要件をサポートするための市場インフラがある。民間企業と同様、政府も多目的で代替的な資金調達手段を模索していくと思われるが、株式市場にはそのためのインフラが整っている。

・2020 年の市場の見通しとして、スリランカ人としてまとまり、ポジティブな見方をしなければならない。今後、国会議会選挙を経て、政策の方向性がより安定、コロナウイルス影響が徐々に減少していけば、平常状態に戻ると考えている。
現在の株式市場は魅力的なチャンス。買いのチャンスの理解には、今後数か月間の上場企業の業績予想を見る必要があるが、長期的な視点で見れば恩恵を受ける可能性。
 スリランカの経済回復に向けた迅速な進展、断固かつ安定した政策見通し、株式の魅力的なバリュエーションにより、スリランカの株式市場が再び国際的に注目されるようになると確信。
・今は協力して取り組むべき時。2021年までには通常の状態に戻ると確信。

レイ会頭の回答のとおり、まずは国会議員選挙を経て安定した政権、との前提が必要現政権は、優先事項などクリアな政策を掲げており、マクロ経済の改善につながる輸出産業成長・外貨獲得への道筋が見えると、株式市場を含むスリランカ経済は大きく好転する要素が十分にあると考えています。
その先に、地域の物流・金融・サービスのハブ、の可能性が広がります。

スリランカの株式投資については、弊社も検討、というか、買うつもり。
買いでしょ、買い。

スリランカ自動車部品製造協会(SLACMA)は、輸出市場開拓とともに、国内産業の大きな後押しとして、政府による現地組立て自動車への融資比率(LTV)引上げの決定を歓迎。
中央銀行は、現地組立て自動車の価値の70%まで、電気自動車の場合は90%まで融資を許可。

SLACMA会員企業の多くは、
Unimo Enterprises Ltd(マレーシア PERODUA など組立て)
Micro Cars Ltd(韓国 SsangYong、中国 Geely など組立て)
Ideal Motors Ltd(インド Mahindra 組立て)
に自動車部品を供給。

信用格付け企業 ICRA Lanka Ltd は、コロナ危機後、スリランカのノンバンク金融機関の経営環境は、次の点から商業銀行よりも厳しくなると警告。

・小規模借り手(中小零細企業・個人)が多いことによる資産の質の劣化
・限られた資金調達源(ほとんどが預金)
・中央銀行が定める自己資本比率

物流ロジスティクス大手 Expolanka Holdings PLC は 2019年度(2019年4月〜20年3月)の決算を発表。

連結売上高: 前年比 8%増1,032億ルピー(約 619億円)、過去最高
粗利:192億ルピー前年比 6%増の 192億ルピー(約 115億円)

一方、訴訟和解金が発生した影響から、
税引前利益: 前年比 91%減の 2.8億ルピー(約 1.7億円

同社は、佐川急便さん系列の SG Holdings Global Pte Ltd が出資。
インドへのゲートウェイ、世界への物流ハブとしてスリランカを位置付け。こちらをご覧ください。

政府は牛乳自給のため、オーストラリアから2,500頭の乳牛輸入を計画。
輸入に年間 500億ルピー(約 300億円)が負担となっている粉ミルクの輸入制限も計画。

農業に続いて、酪農の自給も目指して。

スリランカ最大のアルコール飲料生産・輸出業者 Lion Brewery (Ceylon) PLC が輸出を再開。同社によると、コロナ対策とロックダウンにより、生産を約2か月間停止。

同社はビール生産を再開し、ウガンダ・UAE・米国・カナダ・韓国・オーストラリアに輸出。平時の輸出先は30か国以上。

長い間飲めなかったなあ、ビール。。。

スリランカのポリティカルニュース

与党 SLPP は、政府が外出禁止令を緩和しコロナ対策のガイドラインを示しているなか、選挙管理委員会(EC)による国会議員選挙の準備が不足しており、開催準備への活動を継続すべきと主張。

ビデオ会議による裁判を試験的に実施。裁判所と刑務所をビデオでつなぎ、成功裡に。

人生にはムダも必要、な情報(今日のムダ)

禁止されてもな。。。

ストゥティ! (ありがとう!)

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