アーユーボワン。軟禁生活40日目。昨日から続きます。前話はこちら。
昨年 4月に発生したテロ事件の直後に戻ったコロンボで、私個人としては当時、楽観的に捉えていました。
理由は、組織的なテロが続く可能性が低かったことに加えて、次の2点がありました。
○ 治安機関(軍・警察)の対応能力が高い。
○ スリランカ国民に内戦の記憶が強く、宗教指導者が自制を求めていた。
スリランカの内戦終結に至る過程には賛否ありますが、これを戦い抜き終結させた軍・警察による事件後の迅速な対応は、その能力ゆえだったと思います。
逆に言うと、、、
彼らにこれだけの能力があり、(最近もニュースが報じられていますが)事前に国外諜報機関から十分な情報が寄せられていたのに、事件の発生と多大な犠牲を許した。
対策・行動を取らなかったシリセーナ政権と政治家の大きなミスと国民が捉えても仕方がないと思います。
そして、キリスト教・仏教の指導者はそれぞれ信者に対し、
「テロはムスリムの一部の過激思想の人間が起こしており、一般のムスリムはそのような思想を持っていない」
と繰り返して説明していました。
第二次世界大戦後、日本が分割統治されることを救ったスリランカのジャヤワルダナ大統領(当時財務相)のことば
「憎悪は憎悪によって止むことなく、愛によって止む。」
(Hatred ceases not by hatred, but by love.)
はあまりにも有名ですが、このことばがあの時、スリランカ国民に向けられていたように思います。
観光業が盛り上がっていたスリランカが、この事件で大きな傷を負い、さらに今、コロナウイルスの流行という追い討ちを食らっていますが、スリランカの地政学上の要衝という強みは変わらず、南アジア地域の成長のポテンシャルは依然として大きいと思います。必ずまた成長のカーブにのるはずです。
新しい世の中になっていくのは確かで、スリランカでどんな新しいビジネスを起こしていけるか、チャンスだと思っています。
ストゥティ! (ありがとう!)
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