アーユーボワン!
今日は終日、スリランカ全土で外出禁止。
昨日、歩きでとある通りを曲がったら、
すぐそこにデカいのが。ビビりました。
クジャク様に続き、コロンボど真ん中で動物に遭遇する今日この頃。
スリランカのコロナ関連ニュース
今朝の時点で、スリランカ国内の感染者 1,620人(前日比62人増)、死者 10人(増減なし)。
感染増加者は全部、海軍と国外(中東・モルディブ)帰国者。
政府医療専門家委員会(GMOA)は声明を発表し、
現在の 2つの感染拡大クラスター(海軍と国外からの帰国者)の管理に失敗した場合、
コロナウイルス感染の第 2 波がスリランカを襲う可能性があると警告。
スリランカのビジネスニュース
アティガレ財務長官は、今後のスリランカ経済の見通しについて発言。
・コロナ危機による経済減速は短いシナリオになるだろう。
2020年の第3・第4四半期は農業と産業活動の復活による 2.5~3.0%の成長になると楽観視している。
・これまでの債務はすべて返済。今後の債務も期限内に返済予定で、問題ない。
(ウィクラマシンハ前首相の「債務のGDP比が今年 93% となる」との批判に対し、)
前政権時から高かったものであり、日本は 175% に達している。
ちょっと楽観視しすぎか。。。日本を引き合いにされている。
スリランカ投資委員会(BOI)のトップ、モホッタラ長官のインタビュー記事。
・グローバルサプライチェーンモデルと地域サプライチェーンモデルの概念的な戦いが、スリランカに多くのチャンスを生む。13億人の人口を抱えるインドを供給基地として見ている企業と、スリランカを見ている企業は違う。
スリランカでは、輸出志向の企業が中心。南アジアのすべての国とオープン・協力的との利点から、スリランカは地域サプライチェーンモデルを求める企業に魅力。
・スリランカの労働力はその生産性と忠誠からいまだ魅力だが、知識ベース経済への移行にはスキルの向上が必要。
・今後5~6年で数十億米ドルの輸出額を目指すため、その柱をどう構築していくか考える必要がある。シーフード・養殖・先進農業技術・医療ツーリズムを発展させる可能性。
・世界銀行の “Doing Business Ranking” によると、制度的なサポートの欠如(不動産登記、与信、税金支払い、契約執行)が、東南アジア諸国と比較してスリランカのランクが悪い主な要因。 投資家への課題であり、BOI企業にこれらが円滑になるよう取り組む。
地域サプライチェーンとなる輸出企業の誘致を中心に、との基本的な考え方と、
今後の産業の柱の候補への言及が参考に。
農業と海産物が。医療はアーユルヴェーダなどの滞在型かな。
世界銀行のレポート “Doing Business 2020” は本ブログでまとめていますので、ご覧ください。
スリランカでレッツビジネス 〜 ビジネスのしやすさランキング (1)
カブラール 首相シニアアドバイザー(経済、元中央銀行総裁)による、
コロナ危機後の経済復興 To-Do リスト・提言。
(1) IMF・世界銀行への 2年間の債務返済停止
(2) 総額 5,000億ルピー(約 3,000億円)規模の
「ビジネス復興・再生基金」と「脆弱層向けセーフティネット基金」の創設
(3) 企業体への資本注入のため、2,000億ルピー(約 1,200億円)規模の
グローバルエクイティキャピタルの調達
(4) 有望ベンチャーへのシード資本提供のため、
2,000億ルピー(約 1,200億円)規模の
グローバルベンチャーキャピタルファンドを誘致
(5) 30億米ドル(約3,210億円)以上の
スリランカ・ルピー建政府証券・債権の再募集
(6) 次のウィンターシーズン(2020/21年)中に 100日程度の観光滞在に、
アメリカ・中国・ヨーロッパの高齢者観光客を誘致
(7) スリランカ市場で実績がある農業・工業・サービスを後押しする、
重点的な「輸入代替」戦略
(8) EPF(社会保険)積立金の 20%(5,000億ルピー(約 3,000億円)に相当)
を支払い者(労働者)に返却、生活の糧に
スリランカの 15.5兆ルピー(約 9.3兆円)の経済に好ましい影響を与えるためには、
総合的介入として、この10%にあたる 1.5兆ルピー(約 9,000億円)規模が少なくとも必要。
カネ、カネ、カネ。なかなか壮大な規模と内容。
首相アドバイザーなので、首相・政権でもこれを集めに動く、ということでしょう。
どうやって集めるんやろ。
コロナ危機により失われたスリランカの国外出稼ぎ雇用は、約37,500人に上る可能性。
国内でも非正規・正規双方の労働者が失業、打撃を受けている。
雇用、為替にも影響する問題。
出稼ぎは今後難しくなるでしょうから、国内産業の拡大と雇用確保が必要に。
世界の空港が閉鎖されているなか、南部ハンバントータ近郊のマッタラ空港では、グローバル船舶への乗組員交代サービスを提供。
スリランカ運輸当局は、インド洋最南端に位置する地理的重要性から、マッタラ空港の利用を推奨。中国・インド・フィリピン・EUや東欧の国々が船舶乗組員の80%を出しており、毎月約10万人の船員を交代させる必要。
ロックダウンにより、漁師の生活にも影響。
魚を獲っても売り先がなく、現金収入が途絶えた。住宅建設など日雇いの他の仕事にも。
農家なども同じ。貧困層・現金収入者の苦境。
スリランカの教育事情に関する専門家へのインタビュー。
・知識経済は現在の主要発展モデルの一つであり、その重要な要素の一つは、STEM(科学、技術、工学、数学)教育の強力なプラットフォーム。
しかし、スリランカで科学の上級クラスを設置している学校は約10%のみ。
・スリランカには確立された初等中等教育システムがあり、対象年齢層の90%以上が参加。しかし、激烈かつ個人主義的な試験重視のプロセスとなり、証明書や学位が主目的に。
これを健全な競争に変えることが重要な課題。「高資格・低スキル」の社会から「高資格・高スキル」の社会に変える必要がある。
・高等教育は役割を果たしていない。教育が社会に及ぼすプラスを測る指標は芳しくなく、国トップの学業を修めた者でも、知的財産やサービスの創出、知識の付加価値への変換などの成果を出していない。
・コロナ危機により社会経済は行き詰まっているが、「ニューノーマル」のシナリオを考える機会となる。特に教育・ヘルスケア・流通の分野では、その製品やサービスにICTをベースとした革新的なソリューションが生まれる可能性。ICTを活用した教育はコミュニティに大きな貢献をもたらすことができる。
「高資格・低スキル」の社会。。。高等教育が役割を果たしていない。。。
実業家 ダンミカ・ペレラ氏 も、スリランカの人材には疑問を投げています。
「スリランカ人の労働力は、識字率の高さから過大評価されている。「機能的識字率」(熟練労働に就く能力)は 38%のみ。」
先にご紹介しているBOI長官インタビューの中で、「スリランカの労働力は魅力」とあるのですが、実際は苦労している企業が多い印象。
高等教育の充実は(外貨流出対策からですが)政府も重視。
初等中等教育の改善と合わせて、時間はかかりますがやらないといけないですね。
人生にはムダも必要、な情報(今日のムダ)
ことばに注意。
ストゥティ! (ありがとう!)
コメント